は じ め に

  レーザーは1960年に初めて発振に成功して以来、40年以上経ちました。われわれの日常生活の場でも、いろいろなところで利用されています。例えばCD、MD、DVDなどでは情報の読み取りや書き込みに使われています。医療や製造の現場などでも多くのレーザーが活躍しています。

 しかし新しいレーザーの開発や応用の進展にはまだまだ限りない可能性が秘められています。レーザーの周波数や時間幅、強度などはこれからもさらに精密に制御されるようになり、新たな波長領域の開拓とあいまって、近い将来にはさらに驚くような新しい応用の道が拓けると考えられています。われわれの研究室では、このようなレーザーを駆使して新しい材料プロセスの開発や新規物質創製を行っています。

 

  主な研究内容

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光が原子に及ぼす力を利用して、原子ビームの集束が可能です。本研究室ではナノメートルオーダーまでの集束を目指して、要素技術の開発を行っています。特に原子ビームの単色化、高強度化、理想に近い原子レンズの設計製作を中心に進めています。

  

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気体原子の速度はマクスウエル-ボルツマン分布をしています。レーザーのスペクトル幅はこれよりも狭くできるので、特定の速度を持った原子だけを選択的に励起することができます。緩衝ガス中ではそれらの原子がドリフトを生じることがあり、この現象は同位体分離に用いることができます。本研究室ではその応用研究を進めています。

 

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パルスレーザー光を物質に照射すると、容易に高温高密度なプラズマを発生させることができます。このプラズマ流を基板に付着させることにより、薄膜を作製することができます。本研究室では、雰囲気ガス制御により、TiO2に硫黄や窒素原子を付加して光触媒機能を向上させる研究を行っています。また、フェムト秒レーザーを用いて、窒化物(BNやAlN)薄膜作製を行っています。

 

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フェムト秒レーザーパルスによって作り出される極めて強い光の場において、非平衡状態での分子の変換プロセスを行う。これによって単分散シングルナノ微粒子を作製できることを明らかにしました。現在DLC(Diamond-like-carbon)や金・白金などの貴金属ナノ微粒子を作製しています。

 

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レーザー光の偏光には直線や円偏光が知られていますが、そのビーム内での分布は同じである場合がほとんどでした。しかし、偏光分布が不均一なレーザー光を発生させることも可能であり、特に軸対称な偏光分布を持ったビームは、これまでにない集光特性を持っていることがわかってきました。本研究室ではその発生方法集光特性、半導体や磁性体への応用研究を進めています。